皮膚炎(ひふえん)とは、皮膚に起こる炎症のこと。湿疹ともいう。
湿疹の特徴として、
「外見上、多様性に富む固疹が、時間的にも状態的にもみられる。」
「病理学的にリンパ球などの炎症細胞浸潤がみられること」などがあげられるが、
統一した定義をつけることが困難な概念である。
湿疹とは病態(動き)を示す言葉であり、ある湿疹を診た時に、発疹が起こっているとは言うことができるが、発疹を診てこれは湿疹だと言うことはできない(同じことが蕁麻疹でもいうことができる)。
皮膚に起こる形態的徴候は皮膚科学の言葉で発疹として別に定義されている。
湿疹を伴う疾患
・アトピー性皮膚炎 ・脂漏性湿疹 ・接触性皮膚炎 ・貨幣状湿疹 ・痒疹急性湿疹と慢性湿疹
湿疹に関しても急性と慢性の分類がある。急性湿疹はかぶれである接触性皮膚炎、赤ちゃんの顔にできる脂漏性皮膚炎、老人の下腿に好発する貨幣状湿疹が含まれる。
これらは治癒の転帰をたどりやすい。アトピー性皮膚炎は慢性湿疹に分類され苔癬化の転帰をとりやすい。
湿疹の鑑別診断
湿疹と間違いやすい疾患としてページェット病、有棘細胞癌などがあげられる。また、湿疹の治療は基本的にステロイド外用薬であるので寄生体疾患(ウイルス、細菌、医動物)によるものは除外する必要がある。汗疹(あせも)は、湿疹の一種ではない。湿疹の特徴といえる湿疹3角形に示されるような多様性を保持しておらず、単一の発疹のみを特徴とする。
皮膚の傷跡、やけど跡などに関する用語
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